支部長 加藤 美知子
支部会員の皆様、いかがお過ごしでしょうか。原稿を書いているのは7月初旬ですが、少しずつ元の生活に戻っていけそうな希望の光が見えてきたような気がしたのもつかの間、地球規模の危機、電力不足、記録破りの酷暑、値上げの連続と、私たちの生活は様々な重篤な問題で幾重にも取り囲まれてきています。あと何か月、何年耐えていけばよいのかわかりませんが、できるだけ前向きに生きていきたいと思います。
さて、来年3月の栃木大会において、久しぶりに皆さまとお会いできるかもしれません。
「人と音楽の繋がり 〜音楽療法の根底にある〈表現〉に焦点をあてて〜」という大会テーマ、なんと贅沢なテーマでしょう。「音楽」「人」「繋がり」「表現」という、音楽療法の主軸となる4つのキーワードが盛り込まれています。どの言葉も語りつくせないほどに掘り下げ、広げていける言葉です。状況が許す限り、できるだけ現地に集まって、「じかに繋がり」「じかに音楽に触れ」「お互いの表現を感じ取る」、そんな時間を過ごせたらと思います。
関東支部の中では、栃木県は山梨県に次いで音楽療法士の数が少ない県ですが、遠山文吉先生を中心として、学会が創立されるはるか前から音楽療法が根付いていた地域でもあります。遠山先生、そして特別講演をされる中畝治子氏は、長年障害を持ったお子さんと関わってこられました。大いに期待しております。その他魅力あるプログラムと共に、ベテラン、若手の実行委員の皆様が心のこもった準備をして、私たちを迎えてくださることでしょう。
皆様、3月に是非是非宇都宮でお会いしましょう。
大会長 遠山 文吉
令和2年が明けたころから、世の中は新型コロナウイルスの感染拡大によって様々な課題が生まれました。音楽療法界でも、多くの苦しい状況が報告されるようになりました。「音楽療法の活動ができない」「セッションの中で歌ったり楽器を鳴らしたり身体表現をする活動が制限されている」等、音楽活動に取り組む音楽療法士やセッションを受ける対象者にとって辛い状況が襲ってきました。今は、何とかして早期の感染の終息を祈るばかりです。
さて、「第20回日本音楽療法学会関東支部地方大会 栃木」の開催に向けた準備が始まりました。大会に向けて選出された実行委員長や事務局長のもとに、実行委員会が立ち上げられました。皆さん、大変忙しい生活の中で、それぞれの係が準備・活動を開始致しました。
先ず、今回の大会テーマを検討致しました。テーマは、大会の顔となる重要な存在です。
私たちは大会のテーマを、「人と音楽の繋がり」〜音楽療法の根底にある<表現>に焦点をあてて〜といたしました。
<表現>については、これまでも多くの方々が取り上げて研究、検討してこられたかと思います。この機会に皆さんとご一緒に改めてこのテーマの基に基本を学びたいと考えます。
私たちが音楽療法に取り組む際には、必ず何らかの方法で自己の思い、感情、体験、発見等に伴う表現に遭遇することと思います。音楽療法士には、常にそうした表現を理解することが求められています。今回は、特別講演、ワークショップ、シンポジウム、研究発表等を通して関係の皆様が考えていらっしゃる<表現>に耳を傾けたいと思います。
実行委員長 大島 美知恵
今年度も新型コロナ感染拡大の影響は払拭せず、埼玉大会に続き、栃木大会もこれまでとは違う新たな方法での開催が求められることとなりました。埼玉大会の実行委員の先生方からアドバイスを頂きながら、開催方法を試行錯誤して参りましたが、本大会は対面開催を基本としつつ、オンデマンド配信と組み合わせて開催することになりました。
対面開催が実現すれば、実に3年ぶりに会員一同が集まる地方会となります。人が直接集う場所には、英気が感じられ、偶然の出会いもあります。会員同士の交流を深めて頂き、新たな絆が結ばれていくことを期待しております。どうしても子育てや介護等で外出が難しい会員の方々にはオンデマンドを利用して頂き、多くの皆様に参加頂きたいと願っております。
また同じ時間に催事を重ねず、すべての方がすべての催事にゆったりと参加できるように致しました。栃木大会が充実した学びと交流の場となるよう実行委員一同尽力して参ります。